確率分布
確率分布の要件
確率変数の実現値とその実現確率を「対」にした集まりを考えます。そこにおいて
@異なる実現値の実現が、全て排反的で、
A全ての実現値の実現確率の総和が1に等しい
の両方が満たされる場合、その集まりを確率分布といいます。
確率分布の表現
確率分布を示すには、
(a)確率変数を設定し(Xなどで)、
(b)その全ての実現値と実現確率(または相当値)を対応させる形(様式または
算式)で、具体的に表示しなければなりません。
例1、普通のサイコロを1個投げたときの、出る目の確率分布。
確率分布の要件として
@出る目(実現値)1〜6は全て排反
A各実現値の実現確率は各1/6で、その合計は1に等しい
よって、確率変数の要件はみたされています。
確率分布を示すには、
(a)出る目として、確率変数Xを設定する。
(b)Xの各実現値とその確率を対応させて、全て示す。即ち、
X 1 2 3 4 5 6 計
P(X) 1/6 1/6 1/6 1/6 1/6 1/6 1
あるいは、数式により
P(X)=1/6, (X=1,2,3,4,5,6)
としても構いません。
例2、貨幣を1個投げたときの、表裏の出方の確率分布。
(a)表、裏のいずれかを取る確率変数Xを設定する。
(b)Xの各実現値とその確率を対応させて、全て示す。即ち、
X 表 裏 計
P(X) 1/2 1/2 1
あるいは、数式により
P(X)=1/2, (X=表,裏)
としても構いません。
注: Xが連続変数のとき、Xの実現値に対する確率は、実は、確率そのものではなく、
確率密度(相対確率)で、f(X)などで表わされます。
分布: Distribution
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