第1種の誤り

「第1種の誤り」とは、検定仮説が真のとき、これを棄却する確率をいいます。通常αで表
わします。

検定仮説が真のとき、これと検定統計量との関係が尤もらしい(らしくない)と判断する
水準、即ち有意水準でもあります。

検定仮説が真のとき、これが棄却される確率というのは、真の仮説が捨てられる「危険率」
でもあります。

これらのことから、第1種の誤りαは小さいほど望ましいように思えますが、標本抽出の仕
組みや規模、棄却域の決め方、対立仮説の内容や第2種の誤りβとの関係などによって、
αは小さすぎると無意味になることがあります。βとのバランスが必要であり、程ほどの
大きさが適切です。

αは理論上 0〜1 の値をとることができます。

(第1種の誤りの易しい理解の例)
「例えば、第1種の誤りがα=0.05のとき、同じ検定を100回繰り返すと、真の検定仮説が5回
ほど棄却され、95回ほど採択される。」

第1種の誤り:Error of first kind

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