推定量の望ましい性質(有効性)     「推定量」に戻る     「不偏性」へ     「一致性」へ

有効性とは、不偏推定量に関して、次のような性質をいいます。

推定の目的とする母集団の1つの値に対して、2つの不偏推定量1,2があるとき、
 それらの分散をそれぞれ V(1),V(2) として、それらの関係が、
  V(1)<V(2)
 であるとき、12より有効な不偏推定量であるといいます。

 このことは、標準偏差同士でもいえます。即ち、σ(1),σ(2)をそれぞれの標準偏差とし
  σ(1)<σ(2)
 のとき、σ(1)はσ(2)より有効な不偏推定量であるといえます。

有効性は、射撃の弾痕の分布に喩えることができます。A図は「有効」の喩え。
                                               B図は効率が悪い例。

弾痕が的の周りに    弾痕が的の周りに
密集している。     分散している。

有効性:Efficiency