手計算様式

 (1)度数分布の分散、標準偏差など
近年は統計計算用の関数電卓が安価に入手できるようになったので、以下の様式 によらなくても分散、標準偏差などは求められますが、従来の手計算様式に従って計算す ると、分散、標準偏差などの意味が一層よく理解できると思います。
  理論
分散、標準偏差などの手計算様式
階級
A
度数
B
階級の
代表値
C
B*C
D
C*D
E
:
:
:
:
:
:
:
:
:
:
ci〜ci+1
fi
Xi
fiXi
fiXi2
:
:
:
:
:
:
:
:
:
:
F
-
G
H
隣り合う階級の境界が同じ数値 のときは、境界値がどの階級 に属すかを明示します。(例 えば「以上ー未満」など)   A,B 欄の数字は与えられている ものとします。 C,D,E の順に欄を埋めます。 (着色の欄)
C は、与えられているときは、それを用います。 D は、B と C を掛けて求めます。 E は、C と D を掛けて、あるいは、B に C を2回掛けて求めます。 F は B 欄の縦計です。空欄のときは、補記します。 G は D 欄の縦計です。 H は E 欄の縦計です。
F,G,H の値によって、平均や分散などを求めます。
平均 μ=G/F 分散 σ2=H/F-μ2 標準偏差 σ=√(σ2) 変動係数 CV=σ/μ ----------------------------------- 計算例 次表の A,B 欄は、ある商店の1日の売上高の統計です。 C,D,E 欄などを埋めて、1日の売上高の平均、分散、標準偏差などを求めてみます。 (階級は、千円以上-千円未満)
階級
A
日数
B
階級の
代表値
C
B*C
D
C*D
E
0-532.57.518.75
5-10217.5157.51181.25
10-154312.5537.56718.75
15-207117.51242.521743.75
20-3084252100.052500.00
30-4059352065.072275.00
40-5025451125.050625.00
50-60655330.018150.00
F 312
-
G 7565H 223212.5
平均μ=G/F=7565/312 =24.2468(千円) 分散σ2=H/F-μ2 =223212.5/312-24.24682 =127.5176(千円2) 標準偏差σ=√127.5176 =11.2924(千円) 変動係数 CV=σ/μ=0.4657
------------------------------------ 練習問題 次表は、A 県における1日の交通事故による怪我人の数の分布です。 C,D,E 欄を埋め、F,G,H の値を計算し、人数の平均、分散、標準偏差などを
求めなさい。
人数
A
日数
B
階級の
代表値
C
B*C
D
C*D
E
10-1912
20-292324.5
30-3945
40-49652892.5
50-5978
60-6969287057.25
70-7949
80-8920
90-994
F
-
GH
着色欄の数字は、計算例です。
[答]

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