伊那下神社献詠歌まき7

昭和五年
社 頭 祝(郷社昇格祝)
                           
笛鼓遠にひびきて舞殿に
    千代萬代をうたふみ祭       
朝まだき空もとどろにかなつれば神もうれしく受け給ふらむ

廣前にち子がかなづるみ子の舞神もうれしくみよなはすらむ
                           
真清水のながれはむすぶ人の上に神の光は外にこそませ

伊那下の神の光はいよよまし郷の鎮めとなりぬべきかな
 
伊那下の神の綾威のいやちこにいよよ尊くぞ仰がるる
   
御社の千木のかたそぎ高らかにあふぐも尊し神の廣前

宮造格も昇りて伊那下の今日の祝を神もみるらん  
 
八束穂の穂の穂重ねし産神の秋の祭のにぎはひにけり
                 
たまちはふ神の御前にぬかずきて今日の祝にあふし尊とき

千木高く空にそびゆる御社のみいつ尊くあふがるるかな

玉ちはふ神の忌垣の榊葉は世々に栄え行くしるしなるらむ

諸ともにいざやまゐらむ松崎の御神たふとき今日の御祭

いや尊し神の御祭りにぎはしく今日を始めて幾世重ねん